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 オスロから350キロ内陸に入った山あいの町。ノルウェー特有の巨大な岩塊山に囲まれ、近くの湖と森の間の斜面を利用して民家と農場が点在している。建物は、この地方特有なのかどれも濃い茶色(写真下)。ヤニを塗るとかの方法で防腐処理をした木をそのまま使ってるだけで飾りが無い。地味なところが日本の山村とよく似ている。この町の売り物は、質の高いアウトドアスポーツを提供出来る、余りある自然。それとなんといってもスターヴ教会。かつて全国に約1200あったと言われるこのノルウェー独特の木造教会は、現在28ヶ所しか残っていなくて、ロムにあるものはその中でも現役で使われている珍しいものだよ。


 スターヴとは「木の柱」の意味。キリスト教が広がった13世紀前後に、龍などを中心に据えたヴァイキング時代のなごりの宗教と一体化された表現で造られていった。日本でキリスト教が普及する過程で観音様とマリア様が合体したような感覚かもしれない。どこを見ても龍の飾りや彫刻が非常に多く、壁面や屋根のこけら板自体も龍の鱗を表しているものだそうな。木組みには一切金属を使っておらず、屋根を支える梁の造りなどはヴァイキング船と同じ工法だとか。
 町の端っこにあるこの教会は、低い石垣で囲まれていて、そこだけが別の空間にさえ感じる佇まいだった。1240年に完成した後、何度かの改修で回廊が外され建物自体が十字の形に増築されたらしく、原形とはかなり違うものになっているんだって。でも屋根の竜頭飾りやこけら板は健在。中は思った以上に荘厳な感じで、むき出しの柱と複雑に組み上がった梁の構造が圧巻。古くからの歴史を刻む奉納物も見ていて飽きなかったんだけど、残念ながら撮影は厳格に禁止されてたんだ。これも現役教会ならではの制約かもね。教会の周りは墓地になっているけど、湿っぽい感じは全く無くて、逆に墓石が飾りになって綺麗に見えるぐらいだよ。




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