トレヴィの泉放浪記
- in ローマ
- イタリア
ここはローマで最も有名な場所。泉を目指して歩いて行くと、細い路地が突然開けて、彫刻と一体になった巨大なポーリ宮殿の白壁がでんと現れる。中央のアーチに囲まれた大きな像は海神ネプチューンで、左右に豊壌と健康の女神を従える。その足下は、泉の水回りを含めて波で、中にトリトンが馬を操ろうとする像が2パターンある。この馬は海の表情を表し、左は荒れ狂う海、右は静かな海ということらしい。壁面上部には、泉の水源を探す将軍アグリッパの前に女神が現れて行くべき場所を示したという、ローマ時代からの言い伝えが描かれている。
「トレヴィ」の原語の意味が示す通りに3つの辻が出会うこの広場に、ローマ水道のひとつ「アクア・ヴィルジネ」が引き込まれたのは紀元前19年。都市繁栄の象徴だった水道口には、当時から造った者の財力を示す飾りがなされることが普通で、当時は3つの大きな水盤で水を受けるような飾りがあった伝えられる。その後のローマ滅亡や他民族の流入なんかで破壊され、放置されたままだった水道だけど、これを再利用しようと考えたのはニコラウス5世。お抱えの建築家アルベルティーによって1453年、1つの水盤と壁面装飾がほぼ今の場所に水道口として再建される。その後も権力者が変わる度に僅かずつ手が加えられ続けて180年。ウンバヌス8世はベルニーニを起用して壮大で見栄えのする姿を目指しながらも、2人とも目的遂行に寿命がついていかなかった。結局はクレメンス12世が1730年に開いたコンテストで選ばれた建築家、ニコラ・サルヴィが完成させるわけだけど、彼の仕事にはそこからさらに32年の歳月が必要で、今の姿を見ることが出来た時カレンダーは1762年になっていた。あ、やるとローマに戻ってこられるという、名物の後ろ向きコイン投げは自分でやるもんじゃないねぇ。ブロンドの綺麗なお方が投げてこそローマを感じると思うのはえぞりすだけか?
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