風の宮殿放浪記
- in ジャイプール
- インド共和国
ジャイプールで一番有名な建物と訊ねられれば、この風の宮殿と答えるだろう。王宮近く、旧市街のメインストリートにドンとあるし、周りではいつもインド人以外の人をたくさん見かけるのですぐ分かる。1799年に当時のマハラジャ、サワイ・プラタープ・シンがハレムの女性のために造らせたのだが、近付くと異様に薄っぺらい建物なのにビックリする。細かな造りの外観は一目見ると忘れ難い、個性的なラージプト様式だ。
色は街の他の建物と同じピンク色。東向きなので、早朝の日の出後すぐぐらいの時間に来ると、朝日を受けてこのピンク色がひときわ美しく見える。さらに昼間に比べて観光客も車もまばらなので、写真撮り放題というメリットがある。
正面で記念写真を撮る人は多いが、なぜか宮殿の上まで行く人は少数。話によると危険なので他所の人はお断りなのだとか。この時はたまたま現地ガイドさんの尽力なのか、中に入ることが出来た。
入口は裏通り側にあって(写真上)、幅も高さも狭い折り返しのスロープをずんずん上ってテラスに出る。5層建てなので最上階まで一気に上がると体力が結構いった。テラスの幅はかなり狭いが、気温が40度の日でも、ここでは不思議に涼しい風が吹いているのに驚く。各所にある透かし彫りが、ちょうどエアダクトの役目を果たすのだろう。まさに名前にふさわしい(写真下)。
かつて宮廷のハレムに属した女性たちがここに集い、この涼しい風を受けながら下のバザール通りを見下ろして(写真上)いたとか。王宮の女性は人前に出ることが許されないしきたりだったので、元来透かし彫りはそういった女性たちが姿を隠すための工夫だった。
今では地元の若者が、友達やら恋人と語らう絶好の場所として使うようだ。
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